第5章 俺っちはそんなの認めないから!
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「それで
私の所で彼女を保護すればいいのかな?」
「は、はい。
ご迷惑をお掛けして申し訳ございません
先生しか頼れる所がなくて」
なんだこれ。
優に190は超える長身にペコペコとする独歩を見て、最初に思ったことだ。
先生って神宮寺寂雷のことだったとは。
まあ医者だし?先生って言っても変じゃない。
変じゃないけど独歩が言うと微妙に宗教的な意味も感じ取れてしまう。
「別に構わないよ
私に出来ることなら力になろう」
「ありがとうございます!
この御恩は後で必ずっ…
ほら!お前もお礼を言うんだっ…」
「ちょ!セット崩れる!」
突然後ろから押さえつけるように頭を無理矢理下げられた私は独歩の手を振り払う。
もう、びっくりした!
「お前の為に頭を下げてるんだぞ」
「独歩くん、大丈夫だから」
「先生…」
「それはわかってるわよ…分かってるけどレディに対する扱いがなってないわねそんなんだから『独歩先輩ってぇ、顔はカッコイイけど性格暗すぎて付き合いたくないよね〜』なんて言われるのよ」
「えっ…何その噂知らない…」