第2章 年下のくせに生意気なのよ
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「ま、また…負けた?」
嘘でしょ?この私が?
この私が中学生如きに3回も負けるなんて!
嘘でしょ…。み、認めたくない!
「どうやらこのまま続けても
僕の勝ちみたいだね」
「ぐっ…勝った瞬間タメ口ですって…?」
なんなのこいつ!
年下のくせに生意気なのよ!
ちょっとオセロが上手いくらいで……。
「じゃ、お願い聞いてくださいね」
ずいっ、と三郎が私に迫る。
その気迫に私は思わず身構えた。
「な、なによ」
と、聞いても三郎は答えない。
そればかりか少し離れたところでアニメを
見ている一郎と二郎を気にしてるようだった。
「…場所、変えようか」
……なんなのよほんとに…。
変に思いつつも場所を変えて
階段の下に移動する。
三郎は少し待っててと私に言うと
2階に駆け上がりしばらくすると1枚の
プリントを持って戻ってきた。
「とりあえず座って」
「…はいはい」
言われるがまま段差に腰掛ける。
三郎も私の隣に座ると何やら恥ずかしそうに
というか…言いにくそうに口を開いた…。