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【R18ヒプマイ】だからと言ってこれはない

第1章 締め切り前の原稿に墨汁こぼせ!





「もし本当にそうなら
俺達に連絡がくるはずなんだ!」

家に絶対女なんか跨がせねぇぞ
っていう強い意志を感じる。

おいこら人を指さすんじゃない。
これだから男は野蛮なんだ。

「その事なんだけど二郎
さっきいち兄に電話したら
『確かに許可した』って…」

言いながら子機電話片手にひょっこり顔を出したのは二郎よりも幼く見える…多分中学生くらいの男の子。
末っ子かな?

「へっ!?兄ちゃんが!?」

ただでさえ下がり気味の眉毛が
さらに下がっていく。


おーおー、残念だったわねぇ?
「お兄ちゃん」から許可は貰ってるのよ。

「お客様を一晩泊めてやって」ってね。
ちょっとずるい気もするけどこれも宿の為。


仕方ない。それに相手は男だ。
いまの時代女が多少のわがままを言ったって
文句を言われる筋合いはない。



「僕も不服ですけど…
いち兄がOKを出している以上許すしかありません…お入りください…」

本っ当に不服ですみたいな顔をされながら
山田家の敷地にあがらせてもらう。
ずっと門前に立たされて足が限界だ。
あー、寒かった。

振り向くと乱数がひらひらと手を振っている。

一応感謝しなきゃね。

「ありがとね」

「…野宿なんてして
君を大切に思ってる人に心配を
かけさせちゃいけないからね」


そう言って乱数は踵を返す。
私も今日はここでお世話になりますか。

あっ、このピンヒール脱ぎにくい。
サイズ変えなきゃ。


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