第1章 愛しい君は半透明人間
「う…」
リヴァイの腕の中で頬を上気させたが、ポツリポツリと話し始めた。
「最近、兵士同士の結婚が増えていますね…」
「あぁ、そういえばそうだな」
「この間、男性兵士達が言ってたんです…家でも職場でも妻がいると息が詰まる…少しは離れたい、って…」
「だから、こんな事を言いだしたのか?」
「…はい、すみませんでした」
「バカヤロウ…」
ぎゅう、とリヴァイがを抱きしめる。
「リヴァイさんはいつもこうやって優しくしてくれるから、ご無理をされていたら…と思ってしまって…」
「ごちゃごちゃ考えるな。俺はお前に隣にいてほしい。だから、お前は俺の側を離れるな。いいな?」
「はい」
きゅうぅ、と抱きしめかえしてくるの頭を、リヴァイはガシガシと撫で回した。
(何だこの可愛い生き物は…。一生、手放したりするものか)
リヴァイは固く心に誓ったのだった。