• テキストサイズ

【進撃の巨人】愛しい君は半透明人間

第1章  愛しい君は半透明人間


 結婚して良かったのは、の愛情表現がより顕著になったことだった。

 付き合っている時からは素直に愛情表現をしてくれる方だったが、控えめな性格ゆえに常に一歩引いているようなところがあった。

 それを、結婚してからリヴァイが「俺はお前のものだ」と日々すり込んだおかげで、良い意味で独占欲を持ってくれたのだろう。

 付き合っている時に時折感じた遠慮のようなものが、今はすっかりなくなったことがリヴァイは嬉しかった。


 だがから抱きついてきたりはするくせに、いまだにリヴァイが抱き寄せると恥ずかしがって逃げる時がある。

 まるで猫だ。

 嫌がるのを無理に抱きしめていたりすると、キレてしまう。
 それで怒って離れていったかと思うと、いつの間にかまた擦り寄って甘えてきたりする。 


 そんな時リヴァイは、プロポーズの時に自身が言っていた「気まぐれ」という言葉を思い出しておかしくなるのだった。

 こんな「気まぐれ」だったら、いくらしてくれても一向に構わない。むしろもっとしてくれて良い。


「今日はほとんど一日、執務室にいると思うが…何かあったらすぐ俺のところに来るんだぞ」

「はいっ」


 つくづく思うのだが、自分はに対してだけは砂糖菓子みたいに甘くなってしまう、とリヴァイは自身に対して呆れてしまうのだった。

/ 40ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp