• テキストサイズ

【進撃の巨人】愛しい君は半透明人間

第1章  愛しい君は半透明人間


「…?本当に、ここにいるのか?!」


 エルヴィンの声は震えていた。ハンジは、が書いた紙を食い入るようにして見つめている。


「…間違いないよ、だってこれはの字だ。見間違えたりしない」


 エルヴィンとハンジは、まるで空を掴むように手を伸ばした。その手をが握る。


「あ…?!何か、微かに感じる!!少しだけど、確かに何かに触れている感じがする!!!」


 ハンジが飛び上がって叫んだ。だが、エルヴィンはそうでもない様子だ。


「なに…?なぜ私は感じない?」


 子どものようにはしゃいで飛び跳ねているハンジの横で、不満そうな顔をしてエルヴィンが言う。


「…理由は分からねぇが、感じ方には個人差があるようだな。俺なんかははっきりと感じる。生きてる時と変わらないぐれぇだ」

「なんだと?ずるいぞ、リヴァイ!!」


 子どものようにプリプリと怒っているエルヴィンを無視して、リヴァイはの横に立つ。


「おい、良かったな。どうやら信じてもらえたようだ。俺もキチガイにならずに済んだ。だから、もう泣くな」


 そう言ってリヴァイは、ポロポロと涙をこぼすの背中をさすってやったのだった。

/ 40ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp