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夢繰り屋 凛 第六章

第3章 彼。


今日は、夢繰り屋同好会の活動報告書を
名ばかりの顧問に提出する日…。

『夢の中に入って、困り事を解決しています。』
なんて誰も信じてはくれないので、

普通に『色々な相談に乗ってます。』
的な感じで、毎回報告書は提出していた。

それでまかり通ってるんやから、
どれだけ先生も興味ないん?って感じやわ。

いつものように適当に報告書を書き終え、
女の子に囲まれている浩二君に
出しておくからと合図した。

活動報告日は、同好会もお休み。
…ちょうどいいわ。帰って勉強しよう…。

でも、もうすぐ期末テストやのに…まずいなぁ。

「赤点なんか取ったら、来年のお年玉…
 没収なんやろなぁ…。」

職員室に向かう廊下で、
心の声が、口から思いっきり出ていた。

「じゃあさ、勉強教えたげるから、
 お年玉…一割ちょうだいや~。」

すぐ後ろから聞こえる声にびっくりして
振り返った。

そこには、笑顔で手を出している
翔太君が立っていた。
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