第4章 これからの日々。(テーマ:入学式)
教室に入ると、もうほとんどの人が来ていた。
お隣は越前リョーマくんというらしい。
放課後、疑問があった私は、リョーマくんを呼び止めた。
「あの、リョーマくんはテニス部希望なの?」
「そうだけど。」
リョーマくんは今朝の英二先輩と同じ形、同じ大きさのカバンを持っていた。
だとしたら、一緒に連れて行ってもらおうかな…。
「私、テニスが見てみたくて…。迷惑でなければ、コートまで一緒に行ってもいいかな?」
「好きにすれば。」
帽子をかぶり、そっけなく言うリョーマくん。
でも、それはしぐさだけで、了承してくれたところを見ると、実は優しいんだと思う。
前を歩くリョーマ君の後をついていく。
「…リョーマくん?」
一向にコートにつく気配も見せず、声をかけてみると…
「アンタさ、コートどこだかわかる?」
「…そこからだったのね。」
急に振り返ってきて問いかけてきた。
苦笑いを見せる私。でも、私もコートのところはわからない。
先輩に聞いたり、さまよったりしながらやっとのことでコートについた。
「リョーマくん、ありがとう。頑張ってね!」
「別に、お礼言われるようなことしてないから。」
ちょっと照れた感じのリョーマくんにクスッと笑っていると、
ぐっと肩に重みがかかった。