第4章 これからの日々。(テーマ:入学式)
「さ、行くよん。」
「え?」
「俺、3年生だから案内してあげる。」
「ふーっ…ありがとうございます。」
息を整えて、先輩について歩く。
クラスが張り出されているところまでの道のりでは、先輩が入部しているテニス部の話とか、お友達の話とか、いろいろなことを聞かせてくれた。
「そういえば、君、名前なんていうの?」
「といいます。よろしくお願いします。」
「ちゃんね!俺、菊丸英二。よろしくねん。」
先輩の笑顔に見惚れていると、どこからか先輩を呼ぶ声が聞こえた。
「あっ、俺いくね!まったねー。」
「は、はいっ…また…。」
先輩って響きも素敵だけど、初日からこんな素敵な先輩に出会えるなんて思わなかった…。