第8章 がきんちょ。(テーマ:祭り)
「…、めんどくさ。」
私から見たら、近所のがきんちょ。
高校生の私は、素敵な彼氏と祭りに行くはずだった。
だったのに…。
「えー?だって、は彼氏いないじゃんか!だから、いーよねん。」
なんて、ぐさっと突き刺さる言葉を捨てて、中学生である菊丸英二は私を家から連れ出した。
「なんで私があんたのお守りしなくちゃなんないの。」
「お守りなんかじゃないって!ちゃんと、一緒にお祭り楽しもうよ!!」
明るく笑う英二を見ると、まぁいいかなんて思っちゃうのは、母性本能?
「私、たこやき食べたい。」
「いいよー!いこいこ。」
長い列に並んでたこやきをゲット。
「ん?菊丸やないか。がっくん見んかった??」
「あーっ、氷帝の忍足!!」
タコ焼きをほおばっていると、なかなかのイケメンが声をかけてきた。
どうせなら、英二じゃなくてこっちの関西弁の子の方が落ち着きあるしいいんだけど…。
「そういえば、デートかいな?」
「いえ、ちがい「そうだよん!」」
私の答えをさえぎって言う英二。
いつの間にか私の手を取って相手の子たちに見せつけていた。
「ちょっと英二!!」
「恥ずかしがらなくてもええんやで?」
あぁ、完全に勘違いされた…。
くっそー。年下と言えど、こんなイケメン逃すなんて!!
赤がかった髪の男の子が来たことで、関西弁イケメンとは別れた。