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菊丸英二誕生祭:短編集

第6章 ぽろり。(テーマ:プール)



「そんじゃ、早くペア決めましょうよ!」

待ちきれないというように、催促していく桃。桃はこういうのすきだよねー。
じゃんけんでチームを決めて行った。おなじものを出した人がペア。
そして…

私と忍足さん、菊丸先輩と不二先輩、桃と向日さんというペアになった。
私、氷帝の人とあまりお話ししないから、仲良くなるチャンスかも。なんてね。

菊丸先輩は納得していなかったようだけど、決まったことなので仕方がない。
指定の浮き輪をそれぞれ持って上につけば、今度はコースを決めるためのじゃんけん。

各ペアの代表がじゃんけんをする。
代表は…私と英二先輩と向日さん。

「くそくそっ、菊丸には負けないぜ!!」

「俺だって、向日なんかに負けないかんなー!!」

「私もいるんだけど…。」

私は蚊帳の外で若干二名の間に火花が散っていた。

「「「じゃーんけーん…」」」

「…やったー!!忍足さん、勝ちましたよ!!」

「お、えらいなぁ。」

一人勝ちをした私は報告をすると、忍足さんはぽんぽんと頭を撫でてくれた。
英二先輩がむっとしていたことも知らずに、ただ勝ったことに喜んでいた。

「じゃぁ、俺らは真ん中でいこか。ちゃん。」

「はい!」

それぞれが位置につき、せーの、で一斉に滑り始めた。

「きゃーっ、」

他のコースからも「うおー」など声がする。
が、やはり私たちの声が一番大きかったような気がする。
なんせ…おそらくだけど、一番激しいコースを選んでしまったようで、あっちに曲がればこっちに曲がると…!
すごい勢いで降りて行った。
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