第1章 弱点
「つまり、あんたら三人の野獣がナナシに襲いかかっているから
ナナシが疲弊している、でOK?」
声に怒りが滲んだハンジに三人の口論は更にヒートアップし、
ハンジはその姿を見て天を仰いだ。
・・・バカだ。
こいつらナナシが本気で怒ったらどうなるか絶対失念している。
調査兵団皆殺しの力量があるんだから、うっかり欲情して
襲い掛かって怒らすなよ。
・・・という事はだ。
今ナナシの怒りゲージがグングン上昇中という感じで、
彼がいつ切れてもおかしくない状況にあるよなと
冷静に分析を始める。
だがナナシの怒りゲージがどれ程溜まっているかは、
こいつら下半身幹部共が何をしたかにもよるなと
事情聴取を開始する事にした。
マジでナナシが切れて皆殺しにされたんじゃ
溜まったもんじゃない。
その限界値が超える前に火消しをせねば・・・。