第3章 慰めの会
いっそ、このままナナシがエルヴィンの言う事を
何でも聞いてあげれば全部丸く収まるんじゃ・・・?と
思わなくもなかったが、例えいくら好きな相手でも許せる事と
許せない事は存在する訳で、ハンジ達なら「ふざけんな!」と
たった1回で切れる自信がある。
そんな事をナナシは数回我慢してから切れてくれているので、
感謝はすれど逆恨みのような恨み言は言えない。
だってエルヴィンがやる事って一々変態で異常だし・・・。
結論としてはエルヴィン・スミスは一切変えられないので、
代わりにその変態性が周囲に伝染しないように定期的に
他の人間を締め上げる方向でハンジとナナバの方針は決まった。
まずはガッツリリヴァイとミケを締め上げ、
割とナナシと仲の良い男にも釘を刺す。
そんでついでにモブリットに
「頼むから君だけはマトモでいてね。調査兵団存続に
関わるんだ~」と軽くお願いしたのだった。
ハンジに頼まれたモブリットは当初訳がわからないまま
「はぁ、わかりました」と答えるしかなかったが、
後で詳細を聞いてからは顔面蒼白になりながら
「責任重大じゃないですか!何で説明を端折ったんですか、
ハンジさんっ!?」と頭を抱えていたらしい。