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分からないだけ

第1章 出会いなんて唐突すぎて。


一期一振side

主に手を引かれて、本丸中の廊下を走って一つの大きな部屋へ辿り着いた。


部屋の前には「粟田口部屋」と書かれてあり、中からは無邪気な子供の笑い声や話し声等が聞こえてきた。


「一期一振さん、この部屋の中には、貴方の弟達が居ます。」


「ほ、本当ですか?」


こんなに早く会えるなんて、思ってなかったな
皆は私を見て一体如何なるのだろうか?
こんなに待たせてしまったのだから、怒られるだろうか?
否、突然私が出てきたのだから驚くだろうか?


そう考えると胸の辺りがドキドキする。
人の体って、こんな事を考えるとこうなるのか。


主は微笑み、手を口に添えて咳ばらいをした。少し悪戯な、そんな無邪気な笑み。


「皆ー!私だけど、一寸用があるから出てきて貰えるかなー?
あ、一応全員出て来て貰えると助かるなー??」


「え…否、あの主…未だその……心の準備が!」

部屋の中は急に静かになって、ひそひそと声が聞こえた。


「大将がこう改まって部屋に入る時って、絶対同じ刀派の刀が来る時だよな?」


「きょ…兄弟でも来たんでしょう…か?」


「毛利とかか?」


そんな会話が聞こえる。


皆、私が来るって思って無かったのだろうか?


「遅いなぁ……こんなに躊躇うもんですかね?大好きな兄が来たら早く見つけて走って抱きしめるもんだと私は思ってましたが……」


そう主が言った瞬間、部屋の中の声は一切しなくなり、















部屋の襖から勢いよく足が飛び出してきた。


それに私は吃驚し、「ひっ!?」と声を漏らしてしまった。

そして襖からもう一つ、そして次は刀の刃が突き出してきた。


「ちょっ!秋田!違う!襖を切るんだ!」

「もう、厚五月蠅い!僕がするから!」


次の瞬間、襖が均等に、綺麗に切られ床に落ちる。


正面には、



「一兄だ!!」



とても嬉しそうな顔をした弟達が居た。


そして私に勢いよく


一斉に


驚く隙も無く


私に抱き着いてきた。




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