第1章 出会いなんて唐突すぎて。
「あー……負けてしまった……」
私は剣道場の扉を突き破り、否、飛び破りの方が正しいのだろうか?
大の字に倒れて、天井を見る。
「言っとくが、女子に何て事するんだ!の台詞は無しだぜ?」
同田貫さんが向こうからそんな事言ってきた。
「分かってます。」
私は溜息を吐き足に力を込めて、起き上がる。
立ち上がった瞬間、ふと目に入った。
「加州?こんな所で一体全体何をしているの?」
目の前に冷や汗をかいて少々引き気味の加州、
そして、後ろには見たことのない青年が居た。
「あ、主…稽古も程々にしなよ…主は女の子なんだから。」
「私はとうの昔に女という物を捨てたさ、ゴミ箱に。
所で、後ろにいる青年は……」
加州に聞くと「あ!」と声を出して、その青年を前に立たせた。
「ほら、挨拶」
「わ…私は一期一振…粟田口吉光による唯一の太刀…です。」
「粟田口…あぁ、薬研さんや乱れちゃんのお兄さんか…
私は、此処の本丸の審神者、蓮です!
これからも宜しくお願い致します!」
私は一期一振さんに大きく礼をした。
「えぁ…主!そんなに軽々と頭を下げなくても…!」
一期一振さんは少々焦った感じで私のこの行為を否定した。
私は頭を上げ、口を開いた。
「一期一振さんは、薬研さんや乱れちゃんの兄いちゃんですよね?案内しましょうか?
あの子たち、貴方の事待ってましたよ。」
「主、稽古もう終わったの?」
「同田貫さんとの賭けに負けたので、稽古はもう終わりだよ。
同田貫さーん!稽古ありがとうございましたー!」
私は剣道場の中に居る同田貫さんに大きく礼をする。
同田貫さんは「おう」と言って木刀を片付けていた。
「……さて、じゃあ案内をします!
一期一振さん、来てください!」
私は一期一振さんの手を掴み、其処から急ぎ足で粟田口部屋へ向かう。
「え、主?ちょ…」
「加州ー!扉の取り付け宜しくー!」
私は加州にそうお願いすると苦笑いしながら「夕餉のデザート頂戴よ!」と言って扉を回収してくれていた。
「流石私の初期刀!」
だがデザートはやらんがな!!!