第14章 ランスロットー執着とキスー
「なぜそんなに硬くなる」
「っ、いや、だって…っ」
普通に考えて無理でしょうよ!と言いそうになるアリス。でもあまりに真っ直ぐ見つめられもごもごと言葉尻を濁す。
「…おわりか。」
ひたすら時間が過ぎるのを待っていたからか気づいたら15分が過ぎていた。アリスが大きく息を吐き出す。
「…じゃあ、あの…」
ゆっくり身体を離そうと試みる。がーー
「逃げる気か。」
ランスロットの腕にすぐに阻止されてしまう。
「…ですよねー…」
あはは、と苦し紛れに笑って黙るアリス。すると再びルールの紙が光った。
"30分間のキス"
「…え?」
「課題は同じ内容でも1つとは限らない。貴様の祖父はそこまでは知らないかもしれないが。」
そう告げるとランスロットは再び有無も言わさない速さでアリスの唇を奪った。アリスの体が再び硬くなる
「…力を抜け。疲れるだけだろう?」
「っ、むり!」
「なぜだ。」
「なぜって…それは、…」
「いやなのか。」
「…へ?」
「俺と唇を重ねるのが嫌なのかと聞いている」
「…」
嫌とかそういうんじゃないんだよなー…わかってくれないよなー…アリスの心の声のはずだった。しかし
「嫌ではないんだな。じゃあ力を抜け」
全て口に出ていたらしい。アリスが慌てて否定する。
「っ、ちが!嫌じゃないっていうのは、あの!…だからっ」
「…なんだ?嫌じゃないのがわかっただけで俺は満足だ」
「っ、…」
ランスロットの指先がゆっくりアリスの唇へ触れる。そしてそのまま顎を掴んで下へと優しく引っ張った
「…っ、ん、んんんんーっ、」
ランスロットの手によって開かれた唇からものすごい速さで舌が入ってくる。抵抗する間もなく奥まで差し入れられアリスが目を見開く
「っん、ん、んんっ、」
「…っ、」
「やめっ、おにい、さっ」
息継ぎのため唇が離れた瞬間にアリスが抵抗する
「…貴様は俺の運命の相手だろう。俺は自分だけのアリスとキスをしているだけだ。それにさっき貴様は嫌ではないと言ったな」
「っだか、ら!それは…っ、」
「逃げる事は許さない。ずっと前から貴様が俺の恋人になるのは決まっていた事だ。その証拠に俺は何度も貴様に会いに行っている」
「…?っ、そんなの、知らなっ、」
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