第3章 ルカーキスでふやけるー
"60分間のキス"
あれから暫くしてすぐにルールの紙が光った。それがかろうじて終わると、もう一度光った。
30分間のキス
45分間のキス
合計2回。
つまりアリスは今の今までずーっとルカとキスを繰り返していた。
「…あ、…また光った。」
待ってました、と言わんばかりにルカがほんの少しいたずらに告げる。アリスにはルカの変化はわからない。けどよく見ればルカの目は完全に興奮を潜ませ、ルカの声はそれはそれは楽しそうだ。
「…はぁ…はぁ…」
ルカとキスをするとすぐに絶頂の波を迎えてしまうアリス。
何度も何度も押し寄せる小さな絶頂は引くことを知らず、キスを続けているうちに感覚は麻痺してしまった。
ーずっと、イキ続けてるーー
アリスは自分の身体に何が起きてるのかわかっていない。けれどルカは知っていた。自分の口で、舌で、ここまで乱れてくれる可愛い子。従順に快感を受け入れてくれる。
「…はぁ…ぁ…ぁぁ」
触れてないのに襲う甘い甘い波。
ルカがアリスをそっと抱き上げる。
「…もう、自分で動けそうにないね、」
そのまま自らの膝の上に向かい合うように座らせた。
「…すみれ、もう一回。今度は1時間だって。」
わかる?と覗き込んでルカが問いかける。アリスはただ浅い息を繰り返しルカのことを見つめた。
「…?」
言葉が理解出来ずにいるアリス。
「…もうわからないか。…イキっぱなしだもんね、」
かろうじて入ってきた言葉にアリスがヒュッと息を飲む。
ーイキっぱなし…?
「…わ、たし、…ずっと、イッてる、の…?」
自分を襲う甘い波。その原因にたどり着いて驚愕する。
「…あれ?…気付いてないの?…すみれはさっきからずっとイキ続けてるんだよ。」
ほら。と言わんばかりにルカがアリスの唇を指先でなぞる。
「っ、ぁぁ…は、ぁ、やめっ、」
それだけでビクビクと反応する身体。
「…そん、なっ」
まさかそんなこと。アリスは襲ってくる不安にキュッと目を瞑る。
自分で自分が恥ずかしくて消えてしまいたい。
その様子を見てルカが優しく告げる。
「…俺、すごく嬉しいよ。…こんなに、感じてくれて、可愛いところ、たくさん見せてくれて。」
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