第5章 ルカー匂い番外編ー弱点罰シリーズ
数分後アリスが目を覚ます
「…、すみれっ、大丈夫?」
「…ん、」
まだ覚醒していない。それでもルールは待ってくれない。紙が光るとマスクの様なものが現れてアリスの口と鼻を覆ってしまった。
「っ?、…、?」
わけがわからない様子のアリスを無視しルールの紙はその両手両足をベットへ縫い付ける。
特別ルールを破った罰はとても重い。そしてそのルールはルカの口からアリスへ告げなければならないという決まりがある。
「、すみれ.、聞いて…?これから、罰の説明をしなきゃ、ならない、…まず、罰ははじまったら終わるまで絶対に止まらないから、リタイアするなら、今しかない、それは戦争になっちゃうんだけど…リタイア、する?」
「……っ」
働かない頭でアリスがやっと首を振る。ルカが頷く。
「…罰の間は、魔法の力で気絶、できなくなってるから、意識を飛ばして逃げることは、できない、…時間は30分、それで、…内容は…」
ルカがごくっと空気を飲み込んで意を決したようにアリスを見つめる
「、その、…マスクに、さっきの香水の瓶2本分、っ、つまり、二倍の量の匂いがつけ、られて、…それを鼻でだけ呼吸して、耐える、…」
「っ!?」
アリスが目を見開いたのがわかった。それでもルカは続けなくてはならない。
「…、途中で、もし、一定時間以上、口で呼吸したら、ルールの紙が光るから、そしたら、俺は…マスクの匂いの密度を上げなきゃならない、どんどん、強くなってっちゃう、から、気をつけて…あと、三回以上口呼吸したら、魔法が働いて口が勝手に閉じちゃうみたい、だから…」
アリスの気が遠くなる
「…、はじめの15分は、俺はすみれのそばに、いけないんだ、見てるだけ、遠くから…、っでも、15分したら側に行って抱きしめたり、触ったりできるっ、…口が閉じられてても15分経てばもどるからっ、」
ごめんね。とルカが呟いてアリスの前髪を整える。
ルールの紙が光る
罰がはじまる
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