第3章 ルカーキスでふやけるー
「…もっと、したい。ずっと、してたい。…でも…」
ルカの顔が理性と欲望の狭間に歪む。そんなルカを知ってか知らずかアリスが口を開く。
「…ルカ、………ん。」
小さな口から舌を出す。ジーッとルカを見つめて。
「んんー」
ギリギリまで出された真っ赤な舌。
「…きす、ひて…?」
ルカの戦いはすぐに終わり欲望が理性を打ち負かした。
「っ、もうっ、知らないからっ…っ」
食い尽くすようなキス。アリスは待っていたそれに身を委ねる。けれど思っていたものより遥かに激しく濃厚なキスに目を見開いた。
「っるか、なんか、さっきとちがっ、…」
「っ、ずっと我慢してたから。すみれを怖がらせたくなかったし…でも、すみれが煽るから…っ、もうっ」
気づかないうちに働いてた理性がコントロールしていたキスだったらしい。煽られて箍が外れてしまったらもうどうやってコントロールしていたのかルカは忘れてしまった。
「っん、はあ、っ」
逃げる舌を追い回し口の中全てを自分のもののように侵す。逃げられたら捕まえたくなる。アリスの舌はルカに捕まりズズッと音を立て吸い取られていく。
またくるーー
大きな波が時間をかけてせり上がりルカに舌を吸われるとアリスを一気に飲み込んだ
「っっ、!んぁっあぁっ」
膝がガクガクと震える。でもルカはやめない。
「っはぁ、ぁぁっ」
またくるーー
「んーっ、!っふぁっ、はっ、ぁぁぁ」
またーー
またーー
もうだめかもーー
アリスの意識が薄らいでいく。ふわっと飛びそうな感覚。
「…、だめっ、気絶しないで、…」
ルカに身体を支えられて頬に触れられる。
「気絶しちゃったら、罰を受けることになる…だから、飛んじゃだめ、」
そんなこと言われてもーー
アリスの意識はギリギリのところで止まったまま。
「…気を失っちゃだめ、だから…、気絶できないくらい、もっとキスすれば…」
ルカが独り言のように呟く。
「…がんばってね、すみれ…」
囁くとそのまままた唇を重ねた。
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