第3章 ルカーキスでふやけるー
「…ぁぁぁ、はぁ、…」
声にならない呻きと飲みきれなかった唾液が口元から漏れる。キスを繰り返し何度も何度も意識が飛びそうになった。
けれどその度にーー
「っ、だめ、すみれ、とばない、の、」
ルカがアリスの舌を強く吸い上げる。
「っっ、はっ、」
その刺激で気絶する寸前のところで耐える。
「、だから、っ気を失っちゃ、だめだよ、すみれ…耐えて、」
ルカが真っ赤な舌を甘く噛む。そのピリリとした新しい快感にまたギリギリで意識が残る。
夢と現実の境界線をいったりきたりのアリス。ふやけきって蕩けてしまっていた。
「っ、でも、逃げちゃ、だめ、」
力は入らないのに身体が自然と反応してしまう。気絶直前のなんとも言えない快感を受け止めきれず無意識にキスを拒む。
「っ、すみれが言ったんだから、ね。キスしてって、っだから、逃げちゃだめ、気絶してもだめっ、…あと、五分、そのままずっと、ふやけてて、」
ルカの口がアリスの下唇をパクッと含んで美味しそうに吸い尽くす。アリスは無意識に拒絶してしまう。
「っ、すみれ…っ、やだ?…もう、キスやめる?」
ルカが問いかける。それにアリスが身体を震わせ今まで一番否定する。
「…ゃめ、な、ぃれ…、わたし、にげない、からっ」
快感と羞恥と欲とーー色々なものがぐちゃぐちゃになってアリスの目には涙が溜まっていた。
あと1分
ラストスパートと言わんばかりにルカがアリスの唇を食べる。
「…る、か、ぁっ…やめちゃ、やぁっ、…」
「っ、」
「…も、と、…ひて、たぃ、…っ、ぁ」
紙が光って終わるとほぼ同時に今までで一番大きな絶頂を迎えアリスは意識を手放した。
「ーーっぁあぁ、っーッ」
ー口ー終わり