Instead of drink 《テニプリ越前 リョーマ》
第2章 その場所
リョーマの声が途切れ途切れに聞こえるのは彼も興奮しているから。
荒くなった呼吸で、の耳元に吐息で呟く。
テニスをしているときの呼吸の荒さとは少し違う艶のある湿った荒さ。
それを聞いているだけでももう絶頂を迎えそうなのにリョーマの指はそれを許さない。
「イきたいんだ?」
リョーマは、そう言ってまたにやりと笑う。
「でも まだ だめ」
のそこを行き来していた右の指を抜き、突起の部分を1、2度ゆっくりなぞった後開かれたの左太股に触れながら顔を逸らしたままのの頬に触れ自分の方へと向かせた。
大きな目。
前髪がその目を少しだけ隠して。
リョーマくんだ、今私の目の前にいるのは。
は当たり前のことを改めて噛み締めた。
「リョーマくん、私…リョーマくんのことが、好き」
リョーマの目を見つめながら自分の気持ちを告げた。
彼の声を聞くのが好きだった。
彼の仕草が好きだった。
彼を リョーマくんと呼びたかった。
彼の応援に行きたかった。
彼の学校の制服を着たかった。
リョーマくんがテニスをしている姿が大好きだった。
今こうして私は彼に気持ちを伝えた。
彼にこうされながら。
目の前にいる 越前リョーマを見つめながら。
リョーマはの言葉を聞いた後少しの間無言だったが軽く溜息をついての目を見た。
「先越さないでくれる?」
そう聞こえたら自分の唇にリョーマの唇が触れていた。
自然にリョーマの両肩に手を置く。
リョーマは両手でバランスを取りながらの口内に舌を押し込んでいく。はリョーマのそれを迎え入れ自分からも深く絡めていった。肩に置いた手はリョーマの首へと周りはリョーマとの密着を求めていく。リョーマはをその場へ倒した。
の背中がソファーの座部に触れドサッと音がする。その拍子に髪が流れの顔を隠した。
リョーマはその髪を手で避けながら上からを見下ろす。
「俺がアンタのこと好きなの知ってた?」
なんだろう、その告白は。
そんなの知ってる訳ないのに。
知っていたら毎日泣いたりしなかったのに。
は首を横に振る。見下ろしてくるリョーマの目を見つめながら。