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Instead of drink[テニプリ 越前 リョーマ]

第3章 夕暮れ






そのリョーマの表情を見てドキリとする。
後ろから当たる外灯が少し逆光だったけれどそこから漏れる光がリョーマの左側からさしていてその表情がわかるからだ。
にやりと笑っているのでもない。
少し眉を下げてるあの柔らかいのでもない。
「真剣」そのもの。
ややつり目の大きな瞳で小さく開いた口がずるくない?と告げてくるのだ。
ああ、ごめんなさい、私はずるいです、そうです、あなたの口から何度でも何度でもあの子じゃなくて私を好きだと特別だと聞きたいのです…!!はそう思っていた。
ぎゅっとブランコの鎖を両手で握って。ついでに太ももにも力が入っただろう、右と左の膝の内側の骨がぶつかり力が入ったまま僅かに震え踵も浮いたりついたりしていた。
そのまま見下ろしてくるリョーマの目を見つめ何も言えないがそこにいる。
だが今度は視線を外さなかった。
1本の糸のように2人の視線がつながったまま。


(こ、これ…き、キスする……??)


まったく自分の脳内だけは中学生だと思った。
恋愛というものはどうしてこう乙女心で溢れさせてしまうのか。








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