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Instead of drink[テニプリ 越前 リョーマ]

第3章 夕暮れ









「あの時」


から目を逸らされたリョーマは視線を戻しやや下を向きながら口を開いた。


「あの時 竜崎は なんか悩んでるふうだったから」


ブランコの鎖が鳴る。キィ キィ と2回。
2回鳴った後リョーマは言葉を続ける。




「だから 上手くいかなくても精一杯やればいいんじゃない?って…………………言ったと思う」

「好きとか嫌いとか 泣くとか笑うとかそういうのぜんぶその人じゃん」

「そういうの重ねてきて 自分になっていくんでしよ」

「嫌いになるくらいやんないと好きかどうかなんてわかんないよ」


はリョーマの方を見た。
リョーマは真っ直ぐ前を見ていた。
その上に広がる暗くなった空に一番輝く星が瞬いている。

なんて真っ直ぐな人なんだろうと改めて思った。
自分には嫌な感情も良い感情もそれが全部自分だと。
それを重ねきたその時間こそが自分であると。
嫌いになるほどやらないと好きかどうかなんてわかるわけない。
自分を見つめて見つめ直して、努力してきた人が言える言葉だ。
その時に感じるその感情が自分を育て自分になっていくのだ。



「たくさん飲まされたけど 乾汁は好きになれないけどね」


リョーマが軽く笑ってそう言った。
リョーマの笑う声を聞いても少し笑いながら聞く。











「ぜんぶ君なんだ」2020.12.28
越前リョーマ/皆川純子
作曲 UZA 作詞 UZA
dreamusic/FEELMEE

より、歌詞の内容を一部文章を変えて(解釈研究含め)引用しています。
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