Instead of drink[テニプリ 越前 リョーマ]
第3章 夕暮れ
彼には重いだろうか。そう感じた。
私のような年上の女性にこんなふうに想いを告げられて。
私のような年上の女性からの恋愛感情なんか彼には背負って欲しくない。彼が背負うものはもっと他にある。
もっと他に大事なもの。
綺麗なもの。
輝く未来。
無限大の未来。
でも彼に、リョーマに、私のこの張り裂ける想いを伝えたい。これは私のエゴだ。エゴだとわかっていても伝えたい。
がリョーマに気持ちを伝えた時リョーマは目を逸らさなかった。そのままを見ていたからはというと案の定逸らしてしまった。
逸らした自分を罵って頭から脳を取りだして今すぐ取り替えたいくらいだ。こういうときずっと見ていられる強靭な神経と見ていなさい!という強い脳信号を兼ね備えたい。
私の神経は擦り切れそうな糸、脳信号は合図だけ送る点滅の道路信号と同じだ。