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溺れた先の光

第5章 4 目つきの悪いチビ


・・・・・
花の匂いに誘われて、外の世界へ蜜を探しに飛んでいく
だが、匂いはするのに蜜は見つからない
見つからないまま穴に落ちるか
諦めて身を任せるのも一興か

突然激しい雨に迫られる
自分の傘に入れる人数を間違えてはいけない
迫る雨音に負けて力を手にするか
迫る雨音に勝って孤独を手にするか

穴に落ちたあなたは落とした男と屍の道を歩くだろう
いつかその数が増えて落ちた穴から出られることを願って
そのためには武器が必要なことに気づく
昔の記憶が手掛かりになるだろう

求めた武器はすぐに見つかる
しかしその使い方をあなたは知らない
連れて行くといい、次は決して放してはいけない
それがあなたを救うことになる
・・・・・
いまだにぎやかなついたての向こうを想像して私はそれを取る。
すると明るい表情の金髪と赤毛がこちらをみる。

「実は俺達これから大きな仕事があってな。あんたの占いが当たるって聞いたから来たんだ」
「俺達の兄貴を占ってもらえば仕事がうまくいくかどうかわかると思ってよ!探したんだぜ!!」

二人の言葉を聞いて私はまた占い結果に目を通す
今の話が本当なら、何か探し物があるって事か・・・
でも見つからないと出てる・・・まぁ、

『あとはあなたが決めること・・・悔いのないようにね』
黒髪の男に占い結果を渡して私は店じまいの準備をする。

黙って結果に目を通していた黒髪が話しかかてくる
「お前にはこの結果がどういうことか分かるのか」
『いや、さっぱりわからない。いつもそうなんだよ。占い結果がちょっと抽象的だから・・・』

黒髪の男は何か考える素振りをしてから店じまいの準備を終えた私へと近づく。

「この占い結果は当たるのか?失うや落ちるといった表現がされているところは回避できるのか?」

切羽詰まったようにそう聞く黒髪の男にこたえる・・・『できることはできる、できないことはできない』

近づいた男の顔をみて私は気づく
こいつがあの目つきの悪いチビ、リヴァイだと

『占いは信じないんじゃなかったの?』

思ってたよりもそんなチビじゃなかったと思いながら、私はその場を立ち去った。

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