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溺れた先の光

第16章 15 訓練


『あれ、なんだか前より位置が高くて摑まりやすい気が・・・』
リヴァイの前に向き合って跨ったときに感じた違和感が、訓練の時とは違う丁度いい高さに疑問が浮かぶ。

「てめぇの撃ちやすい高さに鞍を少し改良した。・・・外す度に担当する掃除の範囲が広くなると思え・・」
『えーそれは嫌だけど、わざわざありがとう・・・』

変に近い距離で見つめられながら言われたため、赤くなった顔を隠すためにも私は素早くリヴァイの首へと腕を回して銃を構える。

「分隊長・・・まさかあの恰好で走りながら撃つんですか!?」
モブリットの驚いた様子にハンジが「興奮するだろ?最高だよ・・・この二人は」と楽しそうに答えたのが聞こえた。

走り出した馬の速度がだんだんと早くなる。
リヴァイと私の間には少し隙間があり、肩から上だけが触れている。
三角形のような形でバランスを取ることで、リヴァイも手綱を離さなくていいし、私も体を固定することが出来る。
巻き付けていた足も馬の前足の付け根に持っていくことでバランスはさらに取りやすくなった。
3m級の巨人と適当な距離を保ちながら走る馬がトップスピードに到達したその瞬間・・・

~ドガガガガガガガ!!!~

と、今までが嘘のような素早い動きで巨人が動き始めた。

『何こいつ!?』
「早く動けたところでクソ以下にはかわらねぇ・・・緋涙、撃て」

驚く様子もなくそう言ったリヴァイに私は銃を構えなおす。

~ドン!!~

こちらに一直線に向かってくる巨人の両目に2発ずつ、お見舞いしてやる。
視界を奪われた巨人が転んでのた打ち回る

その気持ち悪い姿に笑いが込み上げてきた私は残り6発をケツに撃ち込んでやった。

「詰まってたクソの方が固かったようだな・・・」
『汚いわ・・・・』
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