• テキストサイズ

溺れた先の光

第16章 15 訓練


とりあえず、ハンジ班と合流した私はハンジから自動装填の銃を受け取る。
「立体起動装置のガスを使って、自動装填する銃なんだ!だから緋涙の立体起動装置には少し改良が必要になってくる。まぁ、今日は試し撃ちだから、このボンベを背負って試し撃ちしてみてよ」

ハンジから次に渡されたボンベと銃を繋ぐ管。
受け取った私はそれを背負って、銃の確認をする。
見た感じ問題はなさそうだが、念には念を・・・と言うことで銃が暴発した際に被害を受けるであろう範囲に緑のページの能力を使っておく。

銃には10発の弾が入っていて、その弾がなくなったときは手動で弾を補充しなくてはいけないが、それ以外は引き金を引くだけで勝手に銃とガスがやってくれるらしい。

『それが本当ならすごいじゃんハンジ!!』
とハンジを褒めるとハンジの後ろにいたモブリットに「調子に乗るからやめて下さい」と言われてしまった。

3m級の巨人がゆっくりとした動きでこちらに向かってくるのを確認して私は馬で適当な位置まで行く。

あれだけ遅ければ動かない的と大差ない・・・
私は後ろでリヴァイとハンジが見ている中、10発すべての弾を巨人の右目にぶち込んでやった。

「うおおおおおおお!!!すごい!!成功だよ!!やったよ!!」と大興奮するハンジの声が聞こえてくる。

他の弾は渡されていないため、私は一旦リヴァイとハンジの元へと戻ることにした。

「しっかりとどめを刺してこい・・・」
戻った私へ、かけられた第一声がこれだ。
「だめだよ!!今度はリヴァイが緋涙を乗せて走り撃ちも試してもらわないと!!あの巨人にはまだまだ的になってもらうよ・・・私の開発した銃と弾がどこまで巨人に通用するのかも、今回の実験の大事なところなんだからね!!」
と鼻息を荒くするハンジから手渡された弾を言われた通りに詰め替える。

未だにのろのろとこちらへ向かってくる巨人の右目が回復していることに気づく。

『こいつ・・・回復するの早くない?』
「確かに・・・だけどそんなに心配はいらないよ。これだけ距離も取ってるし、兵も皆しっかり離れてる」
ハンジの言葉になんとなく感じた嫌な予感は気のせいかと思い、銃の準備が完了したためリヴァイの馬へと私は乗り移る。
/ 86ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp