• テキストサイズ

溺れた先の光

第15章 14 壁外調査


一気に機動力を失った20m級は地面にうつ伏せに倒れ項が丸見えの状態になる

そこへリヴァイがすぐさま項を狙ってブレードを向けるが、そこは奇行種と言ったところか・・・わずかに頭が起き上がる。
これじゃ、リヴァイが綺麗に削げない・・・

リヴァイが回転しながら降りてくる前にこいつの頭を下ろさなくちゃ・・・
私はすぐに20m級の頭にアンカーを刺してガスをふかす

リヴァイが切りつける前に頭を踏みつけて降ろすことに成功した私はホッと一息つく。
すぐ横で項を綺麗に削ぎ終わったリヴァイが「ガスを無駄遣いするな」と言いながらハンカチで手を拭いていた。
『だって、綺麗に削げなかったら・・・リヴァイ、すぐ機嫌悪くなるでしょ』
と言い返すと舌打ち一つで会話は終了。
その後は何事もなく、出会った巨人を削いで削いで削ぎまくって古城跡地にたどり着く。

兵士の被害も最小限に抑えられているとエルヴィンからの報告を聞いて、私は削いだかいがあるとにやけた顔をしてエルヴィンに『明日も頑張る』と言った。

「緋涙、なんだか巨人を削ぐの楽しそうだね!!いやー頼もしい限りだよ!!
ハンジが私の背中をバシバシと叩きながら言う・・・
『痛いよ・・・もうちょっと手加減できないの?』
「えー!!大丈夫だよ!!痛くないってー」
『あんたの基準でモノをいうな・・・』

いつも通りのハンジの態度に私もいい加減慣れてきた。
モブリットに注意されるハンジを横目に、私はリヴァイの方へと顔を向けて機嫌を確認する。
ちらりとこちらに視線を向けたリヴァイの様子からすると、多少疲れてはいるがそこまで機嫌は悪くない様だった。

まだ続きそうな会議に私はそっと席を離れて食料班の所へと足を運んだ。

そこで手に入れたお湯で、持ってきていたリヴァイお気に入りの紅茶を入れて、ハンジとミケとエルヴィンの分のカップも持って先ほど会議をしていた部屋へと戻る。

4人は真剣な表情で地図を見ながら明日の進路を決めている様子。
私はそっと紅茶をカップへ注いでリヴァイから順番に置いていく
/ 86ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp