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溺れた先の光

第14章 13 変わる組織


次の日は朝からいつも通りの訓練を始めて、切りのいいところで迎えた昼の鐘の音に一旦訓練を中止し、私とリヴァイは軽く着替えてからエルヴィンの部屋へと向かった。

部屋にノックなしで入るリヴァイに私は苦笑いを浮かべながらその後へと続く。

部屋の本人はさほど気にしていないのか「こっちに座ってくれ」と談話スペースのソファーへと手をやる。
そこには先に来ていたミケとハンジがすでに座っていた。

『なんだ、二人も来てたのか』
とハンジの隣へと腰掛けると先に座っていたリヴァイから睨まれた。

「昨日エルヴィンから呼ばれていたからね!君達二人の役割について説明があるみたいだよ?」
クスクスとリヴァイの様子に笑いをこぼしながらハンジが言う。

隣のソファーに座っていたミケが「リヴァイは見ていて飽きない」と漏らした声に、書類を持って現れたエルヴィンが「私もミケに同感だ」と返事をした。

「もうやめなよー!こんなリヴァイが見れるのは緋涙がらみの時だけなんだから。他の兵士に気づかれたりしたら“兵士長様”としての威厳がなくなっちゃうよ!!」
あははははと大きな声で笑いながら言うハンジが、リヴァイに殴られて静かになったのはある意味お決まりだ。

「早速だがリヴァイと緋涙には特別作戦班として対巨人討伐専門の隊を率いてもらうことにする。そのメンバーは新兵や役職のない一般兵から選んでくれれば誰を引き抜いても構わない。通称リヴァイ班には積極的に巨人との戦闘を任せるものとして、メンバーもそれに見合った人材を確保してほしい。まぁ、リヴァイが緋涙以外の人材を欲しいと思うかどうかだとは思うが・・・」

エルヴィンがそこまで説明した内容で、私の機能の疑問はほとんどが解決した。
『とりあえず、巨人は全部私とリヴァイが削いでいいってことだよね?ってことは索敵陣形ではどうなるの?』
「ああ、基本的にスタートは三列一、運搬と共に行動してもらう。その後私の指示も含め、自分たちの判断で巨人討伐にあたってもらいたい」
『なるほど、とりあえず分かった』

エルヴィンの考えてることが一通り理解できた私はリヴァイへと顔を向ける。
「もういいのか?」
『まぁ、いいかな』
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