第13章 12 資金調達
次の日、朝早くに目が覚めたもののリヴァイはすでに準備が終わって紅茶を飲んでいた。
『はっや・・・あー、うん・・おはよう』
「ああ、」
いつも通りの会話に調子を取り戻した私は急いで準備をし、『昨日とは場所を少し変える』とリヴァイに言って部屋を出る。
その後を何も言わずについてくるリヴァイを確認して、昨日の繁華街からは少し離れ路地裏に入って占いの準備をする
私の横に立つとリヴァイは疑いの目を向けてくる・・・
『いや、そんな目で見ないで・・・大丈夫だから』
その視線に耐えられなくなった私はリヴァイとは反対の場所へと顔を向けて客が来るのを待った。
1時間ほど経ったころ、息を切らせた男がこの裏路地に入ってきた。
「まさか、こっちに来てるとは思わなかったよ・・・!!」
呼吸を整えながら私の机の前に座る男が隣に立つリヴァイにギョッとする。
『ああ、彼は私の上司でして・・・今調査兵団にいるんですよ』
私は紙とペンを男に差し出すと男はすぐに名前と生年月日、血液型を書き込みながら言う
「調査兵団か・・・また厄介なところに摑まったもんだ。君の占いをあいつらは独り占めしているというわけかな」
『いえ、私は一兵士ですから。占いはやってないんですよ』
「ならなぜここへ?」
『調査兵団での活動資金を稼ぐために』
書き込まれた紙を回収して、いつものように占いを始める。
目の前には何か考え事を始める男の様子がうかがえる。
そのまま占いが終わるまで一言も喋らなかった男が、私から結果を受け取るとしゃべりだした。
「君がこれからもシーナに定期的に来て占いをしてくれるというなら、調査兵団への寄付を考えてもいい!!どうだ、いい話じゃないか・・・断る理由なんてないだろう」
・・・・きた・・・・
「すみませんが、上司の許可がないと・・・」
困った笑顔を作り、男へ向けた後に隣のリヴァイへと視線を送る