第11章 10 壁外(リヴァイ)
その後無事にハンジの班と合流した俺達は、先に行かせた部下と伝達も合流していたことに一安心した。
しかし、伝達が持っていた馬はすでに他の兵士が乗っていることに気づいた緋涙が俺の後ろからため息をついた。
「二人とも無事で何より!!それより8体の巨人片付けてきたんだって?見て見たかったな」
とハンジが話しかけてくるが、馬がないことに放心状態の緋涙はそれどころじゃない
「ハンジ、こいつの分の馬がねぇ・・・他の班から調達してこい」
「えー、君たちは二人で一人分みたいなもんだから大丈夫だよ?ほら、サイズ的にもさ」
「てめぇ・・・殺されてぇのか?」
「じょーだんだよ!!冗談!!リヴァイには冗談も通じないの・・・?」
ケラケラと壁外にも関わらずアホヅラをさらすこいつに、わりと本気で殺意がわいた瞬間だった。
その後は撤退の指示が伝達で伝わりキースやエルヴィン達と合流し、大した収穫もないまま壁内への帰還となった。
結局緋涙の馬は見当たらず、余った馬もいないため壁内まであのまま二人乗りで馬を走らせることになる。