第10章 9 事件
私の意見なんか無視してリヴァイはクロスに包んだ私を肩に担いで部屋を飛び出し、廊下の窓ガラスを割る。
しばらくして屋敷の人が駆けつける
「コイツを狙って侵入してきた奴が中で暴れて大変なことになった。お前らの主人と警備の奴は侵入者にやられて気絶してる。あの部屋の中で寝かせてあるから、すぐに医者に見せてやれ。コイツも気絶しちまった。侵入者も追わなきゃならねぇ・・」
でっち上げた嘘をつらつらと並べリヴァイは屋敷の入り口へと歩き出す。
「占いの結果は、お前に渡しておく。しっかり主人に渡しておけ」
いつのまにか回収されていた結果の紙を駆けつけたメイドに渡すリヴァイ。
「主人の目が覚めたら伝えておいてくれ、占いの代金はしっかり払えってな」
顔まで包まれた私は、ネンで様子を伺いながらリヴァイから伝わる振動に声を抑えていた。
肩に担がれているためか、歩くたびに大きく伝わる振動に気持ち悪くなる頭と熱くなる身体
押さえるために回されているリヴァイの腕から伝わる熱
ちょっとした刺激が振動が熱が・・・私の身体と頭を支配していく
馬車に無事乗り込んだ後は、襲いかかる快楽と気持ち悪さに意識を失った。
ズキリ、と痛む頭にだんだん視界が開ける。
写るのは、いつもの部屋にいつも天井。
いつものパジャマを着た自分と、隣のベットで眠るリヴァイだった。