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溺れた先の光

第10章 9 事件


「この部屋は防音が施されている・・・君の飲んだ紅茶には身体の自由奪い欲へ抗えなくする薬を入れた・・・ピークは2時間後ってところだ、それまでゆっくり慣らしてあげるからね・・・邪魔をするものは誰もいない・・・二人で愉しもう・・!!」

狂気に満ちた顔で高笑う男は私の服に手をかける

「いい、いいよ・・・一度破いて脱がせてみたかった。君が初めての相手だ・・・うれしいだろう?」

そう言った瞬間、来ていたワイシャツのボタンがちぎれる音がする

『や!やめ・・・っ!!ッーー、・・・・』

破かれていく服の音が耳に入る
剥ぎ取られていく感覚もわかる・・・
服を切り取る刃物が肌にあたる
いくら大声で叫んでも、廊下にいるリヴァイには聞こえていない

首から下へと、男の気持ち悪い舌が体を這う・・・

気持ち悪いのに・・・
身体は気持ちよくなっていく

私の目から自然とこぼれる涙を男は舌でなめとる

「美しい・・・、ますます気に入ったよ・・・!!」

男の行為はエスカレートしていく

裸同然の私に跨る男の顔も涙でよく見えない・・・

下に添えられた手が私の中へと入ってくる
気分は最悪・・・なのに体は悦んでいて、涙は止まらない

諦め始めたその時・・・

あの重い音のするドアが開く

「ずいぶん遅いと思ったら、てめぇ・・・ずいぶん楽しそうなことしてるじゃねぇか・・・」


流れきる涙が私の視界をクリアにする・・・


「俺も仲間に入れてくれるんだろう?」
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