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溺れた先の光

第9章 8 服従



「ほう、面白い能力だな。他はどうなんだ?」

『この能力は、かなり使えると思う・・・ブレード?あれ、消耗品でしょ?ああ、ならこれも一時的になら使えるかな』

そしてページをめくって髪の毛で顔が覆われた人のページで能力を使う

『このページの能力は本物に触れて同じものを複製する能力。生き物は動かない人形としてしか複製できないし、複製されたものは12時間で消えてなくなっちゃうのがちょっと残念なんだけど、本物に触れている状態なら複製されたものが今どこにあるかと言うこともわかる発信機の性能も兼ね備えた優れものなんだよ』

リヴァイに説明しながら私は目の前の机を複製する

「信じられねぇ、本当に仕掛けも何もねぇのか・・・?」
複製された机を触りながら驚いた様子のリヴァイが言う。

『ない、仕組みは私にもよくわからない。でも見せたかったのはこれじゃないの・・・』

そして私は先ほどリヴァイは本に挟んだ紙を指で挟んで赤のページを開く。

『これはすごく気に入ってるの・・・』

複製した机を、指で挟んだ紙で真っ二つに切り分ける・・・
目を見開いて驚いた様子のリヴァイに私は能力の説明をする

『この本の能力を使うときにはネンっていう生体エネルギーみたいのが必要らしいんだけどね、それをこうして物に纏わせることでその物を強化することができるみたいなの。』
そう言って真っ二つになった机をさらにその紙でバラバラに刻む

『あ、でも集中力に依存するみたいだから・・・今はまだしっかり集中してないと長時間使うことはできない』

机を切れずにビリッと敗れた紙を見せながら私はリヴァイへと説明する。
目の前で起きていることについてこれていないのか、何も言わないリヴァイに私は一番得意な能力をみせる準備をする。

『今使える基本能力でこれからやるのが一番得意なの。巨人ってのがどんなものかはわからないけど、これは必ず役に立つと思うんだよね・・・はい、これで私の腕を殴ってみて』

先ほどバラバラにした机の脚を一つリヴァイへと手渡す。

渡されたリヴァイは「は?何言ってやがる」と眉間のシワを深くする。
そんなリヴァイに『大丈夫だから』と言って藍色のページを開いて能力を使い腕を伸ばす。

『この腕を思いっきり殴るの、ホント大丈夫だから』

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