第8章 7 交渉(リヴァイ)
ドゴオオオオオオン!!!!!
ドアを開けた瞬間に部屋の真上から轟く爆発音に俺はとっさに身構える
天井が崩れ落ちた衝撃で辺りは砂ぼこりが舞い上がる
「緋涙!!?」
崩れた天井付近にいたであろう緋涙の無事を確認するために部屋の中へとまた足を進める。
砂ぼこりの中見つけた緋涙は無傷で汚れた様子もなく、先ほど壁側に寄せたテーブルに腰掛けて天井を見ている。
『天井から“大雨”が降る・・・』
その言葉に俺は振り返って天井を見る
崩れた天井の穴から降ってきたのは20人ほどの大男だった・・・
「確かに“大雨”かもな」
俺は降ってきた大男たちの顔に見覚えがあった・・・
「誰かと思えば・・・なつかしいじゃねぇかリヴァイ・・・お前もこいつを狙ってきたのか?」
ケッケッケッケッケ、と薄気味悪い笑い声を響かせながら俺に話しかけてきたのは、地下街でも有名な人攫いのグループのリーダーだ。
「さぁな、てめぇには関係ねぇことだ・・・」
俺は緋涙を自分の後ろに隠しながら答える
「リヴァイ・・・そいつをよこせ。そいつを渡せば、お前の分の地上権ももらってやる。なぁ、シーナの地上権だぞ・・・お前達も欲しがってたじゃねぇか」
ヤツの口からでた言葉に俺は一瞬息をのむ・・・
“今度は間違ってはいけない、傘に入れる人数を”
思い出す占いの結果に俺は後ろに隠した緋涙に顔を向ける
『占いがすごくたって、結局結果は誰にも分らない・・・』