第8章 7 交渉(リヴァイ)
「気持ち悪りぃ・・なんだそれは。まさかそれが噂の化け物か?」
眉間にしわを寄せながらそう聞くと、『これは占いをするだけ、殺傷能力はない。たぶんリヴァイが聞いた噂は私自身の事だと思うよ』と言う。
ヤツの意識とは別に右手だけが動いている・・いや、あの化け物に動かされていると言った方が正しいか。
本人は俺と会話しながら右手は占いの結果を紙へと綴っていく。
奇妙な光景に少し慣れてきたところで占いの結果がでる。
緋涙はそれに目を通していった。
『で、尋ねたいことってなに・・・』
ちらりとこちらに視線だけを向ける緋涙に、俺は前の占い結果を渡す。
「これの最後・・・“武器”が指すものを探してる。さっき一緒にいた男の占いにも似たようなことが書かれていた。それを聞くためにお前を探していた」
腕を組んでそう言うと緋涙はため息をついて、今出た占いの結果を渡してくる。