• テキストサイズ

溺れた先の光

第8章 7 交渉(リヴァイ)




壁内に帰還した俺は1人占いの紙を廊下の壁に寄りかかりながら眺めていた。

「こんなところで何をしている、リヴァイ」

聞こえた声に顔を上げると、すでにエルヴィンが占いの紙を覗き込んでいた

「君が占いに興味があったとは意外だな」

そう言いながらエルヴィンがジャケットの内ポケットから取り出したのは四つ折りにされた紙だった。

「実は私も占ってもらっていてね・・・地下街で君たちを調べている時に一度」

紙を俺の目の前に差し出して「リヴァイが持っているものと合わせて読めば何かわかるかもしれない」と言った。

差し出された紙を受け取って中を確認する


・・・・・
宙を舞う、蝶があなたの蜜を吸いに来る
叩き落としてしまうのはもったいない
美しいものにはそれなりの価値がある
あなたは自分の為に蝶をかごで飼うことになるだろう

手に入れた蝶のうち2匹が叩き落される
雨の中あなたは気づく
かごに入れていたものの一つが蝶ではなかったことに
壊れたかごから出てきたのは鬼であることを知る

欲しいものが一つ手に入る
落とした穴の中に自分も飛び込むことになる
男はあなたと共に穴の中の屍の上を歩くだろう
そして気づく、鬼が金棒を持っていないことに

鬼が昔蝶であった場所へ行く
そこに鬼を放してみるといい
しかしあなたは気づかない
鬼が金棒を隠していることに
・・・・・

/ 86ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp