第7章 6 外の世界(リヴァイ)
その後は夜を明かすため、古城跡に入っていく。
「巨人に攻め込まれたらひとたまりもないだろうが、夜を明かすぶんには大丈夫だろ」
と言ったファーランに俺は巨人が夜は動かないことを思い出す。
とはいってもここは壁外。二人に油断はするなと言葉を投げる。
そして俺は「エルヴィンの野郎が例の書類を持ってきていると思うか?」、と二人に問う。
結局その後あいつの部屋を探してみたものの書類は見つからず、「持ってきてはいるが肌身離さず持っている」という考えに至った。
そうなれば奴を殺すしかないとファーランと話をしているところにうるさいやつが割って入ってきた。
「ホント凄かった!!思わず滾ったよ!!」
あまりの勢いに俺は「ああ・・・」と返事をするのがやっとだった。
その後も何かしゃべってはいたが俺は「疲れた」と言ってヤツを退けることに成功した。
次の日・・・
壁外調査二日目
今日は長距離索敵陣形を展開しての調査となった。
陣形は俺が思っていたよりもしっかり機能していた。
だが、しばらくして雨が降り出した。
“突然激しい雨に迫られる”
占いの結果が頭に浮かび出す
だんだんと強くなる雨に俺の脳内ではガンガンと警告音が鳴り響く。
こんな時になんだ・・・
絶好のチャンスじゃねぇか
痛いほどに打ち付ける雨の中馬を走らせる俺たちは、他の班とも逸れた事に気づく。
「もしエルヴィンが巨人に食われたら書類が回収できねぇ」
いたずらな笑みを浮かべてファーランが言う。
キィィ・・・ン・・
音響弾が聞こえたその時俺は選択を迫られる
3人で行けば、残された班が手薄になる
1人で行けば、また合流できる保証はない
“自分の傘に入れる人数を間違えてはいけない”