第7章 6 外の世界(リヴァイ)
「俺1人で行く」
傘に入れるのは1人だけだ
間違っちゃいねぇ
横でファーランとイザベルが騒ぎ出す
「こんな状況でどこから巨人が現れるかわからん!!単独は危険だ!!」
「くどいぞ!!俺なら1人でやれる!!俺を信じろ」
俺の強い意志に、2人は納得する
そして俺は1人エルヴィンの元へ向かう
雨のせいで視界も悪く、耳にも雨音ばかりが聞こえてくるなか
思い出すのはあの占い・・・
“迫る雨音に負けて力を手にするか
迫る雨音に勝って孤独を手にするか”
考えてもわからない占いにボッタクリじゃねぇか、と思い始めた時だった
巨人に襲われ捕食された隊が目の前に見えてくる
雨の中緩んだ地面についている巨人の足跡が、俺の来た方向へと向かっているのがわかった
嫌な予感に背中には雨なのか汗なのかわからない、べったりとした感覚をはっきり感じる
頼む、間に合ってくれ
頼む・・・気のせいであってくれ
頼む、
生きててくれ
声にならない心の声が心臓を締め付ける