【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】
第17章 慣れ
赤井さんには
組織のせいで亡くなった元恋人
宮野明美さんがいる
哀ちゃん…
そう、宮野志保のお姉さん
赤「俺には何だ?」
『…っ…ごめん、なさいっ』
赤「…先程の話を聞いていた
…宮野明美の事も知っているんだな」
『…っ…!』
私は赤井さんの胸板を押して
体を離した
思い出させてしまった
赤井さんの悲しい過去を。
私は赤井さんの側にいられなくなって
勢いよく立ち上がって
その場を離れようとした
だが、赤井さんに
腕を掴まれて
その場から逃げられなくなる
『…離して下さいっ!』
赤「離さない」
『いやっ…赤井さんの
…側に居られないっ!』
この場から逃げ出したくて
仕方なかった
赤井さんはそのまま部屋のドアに
私を追い詰めると
両手を頭上でまとめて
反対の手で涙を拭ってくれる
何処までも優しくて…
心がぎゅっと痛くなった
そのまま赤井さんに
唇を奪われる
荒々しく舌を捻じ込まれて
口内を荒らされる
『んっ…ぁ、…はっ』
唇がゆっくり離された
赤「葵…」
『…っ…私はっ…
明美さんの代わりにはなれませんっ』
赤井さんは目見開いて
驚いていた
そのまま両手を解放される
部屋を勢いよく飛び出した
そのまま走って玄関まで行き
靴を履いて家を出た
私は何て事を言ってしまったんだ…
後悔を振り切るように走った
走り疲れて
歩いていると
見覚えのある場所に
たどり着いた
…米花公園
空はあの時と同じ
赤々と燃える緋色の夕日
あぁ、このまま
元の世界に帰ってしまいたい
『…っ…ひっく…』
その場にしゃがみ込んで
膝を抱えて泣いた
すると目の前に
しゃがみ込んで来る人影みえて
ハンカチを差し出された
安「やっと見つけましたよ
何があったんですか?」
そこには安室さんが居た
『あ…安室さっ…』
私はハンカチを受け取らず
しゃがんだまま体を後ろに背けた
『安室さんにはっ…
…関係の無い事ですっ』
すると安室さんは
ジャケットの上着を
頭から被せてくれて
背中をさすってくれた
『…ほっといて、下さいっ』
安「気になる女性が目の前で
こんなにも泣き崩れて居たら
ほっておけませんよ」
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