【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】
第77章 殺意※
何を言っているのか
よく分かっていなかった
冷たい瞳が伏せられたと思えば
唇を奪われてしまう
何が起こったのか
状況を把握するのに
時間が掛かり過ぎた
唇の隙間からぬるりと
舌が滑り込み侵入する
無理矢理舌を絡めとられて
漸く状況を理解した
私は掴まれていない方の手で
ジンの体を押して
抵抗したが敵わなくて
その手を掴み取られ
そのままソファに
押し倒される形になった
唇が離され呼吸を整える
『は、はなしてくらさい…っ』
手首を押さえつけられ
何も抵抗が出来ない
ジ「抵抗すれば殺す」
アルコールのせいで
危機管理能力が低下していた
今自分の身に起きている事が
相当やばい事に気付いた
ジ「見れば見るほど
ティフィンにそっくりだな…
身内か何かか?…答えろ」
『な、なんのことを…
言っているのか…わかりませんっ』
アルコールのせいかジンのせいか…
心臓がバクバクと早くなる
ジ「ふん…トボけるつもりか
まあいい。ベルモットが
何を考えているか知らねぇが
お前はもう俺のモノだ…」
両手首を頭上で押さえつけられ
空いてる手で首を掴まれた
恐怖で体が硬直して
声も出なくなる
いやだ…
秀一さん…っ
ぎゅっと目を硬く瞑った
長い銀髪が垂れ下がり
頬を掠める
鎖骨に生暖かいぬめりを
感じた瞬間
ちくりとそこが痛んだ
『や、やだっ…!』
キスマークを付けられたと
分かり、手を振り解こうと抵抗する
ジ「殺されてぇか?」
首を掴んでいた手が
ぐっとのし掛かる
『っ……!』
息が出来ない…
指の先がピリピリと痺れ始め
徐々に感覚が無くなっていく…
すーっと全身の力が
抜け切る瞬間に
首から手を離されて
盛大にむせた
怖い…抵抗すれば殺される…
頭上で固定されていた手を
解放されたが
暴れて抵抗する気が起きなかった
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