【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】
第77章 殺意※
べ「貴方のために用意してあげたのよ
よく顔を見て…ティフィンにそっくり」
私の顎は掴まれて顔を
ジンの方を向けられた
やばい…バレるんじゃ…!
だがジンの視線は
私じゃなくベルモットの方へ
ジ「ハッ…何を企んでやがる」
ジンは私なんて興味無さそうで。
べ「別に…何も企んでないわ
ただこの子はいずれ役に立つわよ
生かすも良し…殺すも良し…」
私から手を離したベルモットは
踵を返し部屋を出て行った
私はその場に立ち尽くしたままで。
どうしよう…
この空気…帰っても大丈夫なんじゃ…?
私は音を立たない様に
部屋の出口の方へ体を向けた
ジ「何処へ行くつもりだ」
『ご、御用が無さそうなので…』
ジ「帰ることは許さねぇ」
そう言いながら立ち上がると
私の目の前に立つジン
顎を掴まれて
顔を覗き込まれた
ジ「…確かにあのガキにそっくりだ」
ドクン…と心臓が跳ねた
ジ「何者だ」
威圧感と緊張で足が震える
何者かだなんて言えない
言ったら殺される
言わなくても殺される…
考えるんだ…
考えろ…思考を働かせろ…
ダメだ…頭が働かない…
ジ「ふん…まあいい」
その言葉で安堵した
その瞬間、脚から力が抜けてしまい
カクンと膝から崩れ落ちかける
だが私の体はジンに抱き留められた
ジ「たく…世話の掛かる女だ
ベルモットが何を企んでるか知らねぇが
暫くここに居てもらう
下手な真似しやがると
その頭ぶち抜いてやるから
せいぜい気をつける事だな」
言いながら私を抱え
ソファに座らせてくれた
私の隣に腰掛けると
テーブルに置かれた
ロックグラスの中身を
クイッと飲み干した
ジ「…丁度飲み相手を探していた所だ
てめぇも退屈だろう
俺に付き合え」
そう言われ
使われていないロックグラスに
アイスとよく分からない酒を
注がれ、それを渡される
『わ、私…』
ジ「俺の酒が飲めねぇって
言うつもりか?」
ロックで飲めない、と
言おうとした言葉を遮られて
恐る恐るグラスに口を付ける
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