【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】
第74章 接触※
『すれ違いになったらどうするんですか?』
沖〈その心配は要りませんよ
葵さんに渡したスマホに
GPS付けてますので〉
『え……』
という事は私がポアロに
いた事も分かってるんじゃ…
『…盗聴器とか仕掛けてました…?』
沖〈仕掛けてませんが…〉
良かった…まだセーフだ
会話まで聞かれていない。
私がXを探して
組織の事を探ろうとしているなんて
バレてしまったら
お仕置きどころかまた手錠で
監禁生活だ…
沖〈盗聴器で聞かれるとマズイような
やましいコトをしていたんですか?〉
『う、ううん…何も…!』
沖〈怪しいですね
こそこそとポアロに行って
安室さんに会いに行ったりして
何をしていたのか
詳しく聞かせてくれますよね?〉
この通話をブチっと切って
逃走を図りたいところだった…
が、そんな事
私に出来っこ無い
私は終わったと思い
ガックリと肩を落として立ち止まった
その時、後ろに体が引かれて
倒れそうになる
沖「捕まえました」
背中から昴さんに
抱き締められていた
『す、昴さん…何で後ろから』
沖「葵さんが
やましいコトをしているから
踵を返して逃走するんじゃないかと
思いまして、後ろに回りました」
『や、やましいコトなんてしてませんし
逃走なんてしませんよ…!』
しようかと考えたけれど…
それよりてっきり車で
来てるのかと思ったけど
『なんで徒歩なんですか?』
沖「葵さんを見送った時に
ボウヤと手を繋いで歩いて行ったのが
羨ましかったので」
そう言い手を繋がれて
昴さんでも可愛い所があるんだと
笑みがこぼれた
空には真っ赤な夕焼けが広がっている
この暖かい光は穏やかな
気持ちにさせてくれる
沖「それで、何をしに
安室さんの所に行っていたんですか?」
うっ…言い逃れを考える余裕も
与えてくれないのか…
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