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【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】

第72章 情報屋X




夜遅くに家のチャイムが鳴り
降谷さんが顔を見せた


降「葵さん、こんばんわ
体調はどうだい?」


『良くなって来てます
あの時は助けて下さって
本当に有難うございます
それから…心配ばかりかけて
すいません…』


降「本当に心臓が
いくつあっても足りませんよ」


降谷さんは笑いながら
秀一さんと同じことを言った


リビングのソファーに
向かい合わせで座り
秀一さんが淹れてくれたコーヒーを
一口含んだ


隣に座っている秀一さんが
私のカップを取ると
テーブルに置いてくれる


まだ視界がぼんやりとしている為
食事をする時もこうして
コーヒーを飲む時も
さり気なく気を遣ってくれている


赤「それで、ただ見舞いに
来ただけじゃないんだろ?」


降「ええ、組織が関わっている
医療機関、研究施設を
リストアップしたファイルを
お待ちしました」


降谷さんはカバンの中から
その資料らしき物を取り出して
秀一さんに渡した


秀一さんはそれに目を通した


赤「やけに仕事が早いじゃないか
流石公安のエースだな」


降「これは僕が
調べ上げた訳じゃありません…。
知っていますか…情報屋Xを」


情報屋X…?


赤「聞いたことがあるが
あれは都市伝説じゃないのか?」


私は何の事か分からず
テーブルに置かれたカップに
手を伸ばした


秀一さんは私より先に手を伸ばして
カップを取り私の手に渡してくれた


『情報屋Xって何ですか?』


降「"この世のあらゆる情報は
彼女の元に集まってくる"」


赤「分かっているのは女という事だけで
彼女の詳細を知る者は誰もいない
ただ彼女の情報は正確だが
莫大な金額を対価に要求されるとか何とか…
まさか、このファイルは情報屋Xから?」


降「そのまさかです
この事は内密にしていて下さいね」


『ふ、降谷さん…破産したんじゃ…』


私は持っていたカップを落としそうになったが
それを落とさずに済んだのは
秀一さんの反応が早かったから。



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