【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】
第71章 暗闇※
一度唇が離れて
秀一さんの吐息を感じた
『…もっと、してほしいです』
赤「一応ここは病院だという事を
忘れてもらっては困るな」
『でも…』
赤「俺が最後までシたいと
言ったらどうするつもりだ?」
『…わたしは…シたい、です』
赤「全く、いけない子だ」
秀一さんが言い終わると
すぐに唇が重なる
先程より熱が増した深いキス
秀一さんの存在を
確かめ、感じる様に
夢中で舌を絡めた
『んっ…っ…はっ…んっ…』
片手はずっと握ったままで。
呼吸の仕方も忘れて
苦しくなるまで無我夢中だった
唇が離れると
体に重みと温もりを感じる
鼻先を掠めるタバコの香り。
秀一さんの匂い…
抱き締められていると分かると
私も答える様に腕を回した
秀一さんの筋肉質な体
大きな背中には
子供の短い腕は周り切らない
赤「続きは家に帰ってからだ」
頭上から聞こえる声に
はいと返事をする
名残惜しくて物足りなくて
もっと秀一さんを感じたくて
欲張りになってしまいそうで
少しのモヤっとした気持ちを
押し殺した
とくとくと規則正しい
秀一さんの心臓の音を聞こえる
『…生きてる』
赤「当たり前だ」
『心臓の音…安心する』
秀一さんの手が頭を撫でる感触に
うとうとと眠りに誘われた
赤「もう夜も遅いから
このまま寝るといい」
ベッドに寝かされて
温もりが離れていく
『やだ…』
急に寂しさが押し寄せ
腕を伸ばして秀一さんを探した
赤「大丈夫だ、ここに居る」
秀一さんが伸ばした手を
掴んでくれた様で
赤「安心しろ、離れたりしない」
『…しゅういちさん…』
赤「目が見えない分不安だろうが
俺は何処にも行かない。
ずっと側に居る」
手を握られたまま
頭を撫でられる
耳元で「大丈夫だ」と囁かれ
私を安心させてくれる
…眠りが誘う
私はいつの間にか眠りに就いていた
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