【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】
第7章 誘拐
舌を押し込まれて
自分の舌がねっとりと絡む
『…ん、…ぁ…』
助けて…赤井さん…
頭に思い浮かぶのは
あの時の優しくて
熱がこもった赤井さんのキス
嫌だ…赤井さんじゃないとやだ…
ようやく唇が離され
肩で息をする
そのまま唇が
首の方へ滑ってゆき
ちくり、と痛みが走る
『…ひゃ…やめて…ください』
安「何を知っているのか
全て教えて頂ければ
やめて差し上げますよ?」
そのまま安室さんの舌が
首を這う
ぞくぞくとした感覚が押し寄せる
『…あっ…やだ』
そう溢したとき
ピリリリ…とスマホが鳴る音
スカートのポケットから
振動を感じる
すっと安室さんが
ポケットに手を突っ込み
沖矢さんから借りているスマホを
手に取る
チラッと画面が見える
ディスプレイには
着信を示す画面
着信相手は沖矢昴と
表示されている
安「へぇー…沖矢昴ですか」
そう言いながら
拒否ボタンを押し
電源を落とされる
ふと、家を出る時の
沖矢さんの言葉を思い出す
お昼には帰ってきてくださいね
今何時だ…っ
窓の外を見ると
茜色の空が広がっていた
思いっきり約束を破った事への後悔と
これで信用を失ったかもしれないと
いう悲しみを胸に感じたあと
そうさせた、目の前にいる
安室透への怒りが
ふつふつと湧き上がってきた
安「さて、そろそろ
観念してもらいましょうか」
ぷちん…と何かが切れた
その瞬間
そのイケメンロリフェイスに
思いっきり頭突きを食らわしてやった
安「…っ…」
額を抑えながら
よろめいた安室さん
手首が解放される
即座にスマホを奪い
思いっきり立ち上がった
『ハニトラなんかで
私から情報を聞き出せると思ったら
大間違いよっ!』
下を見るとぽかんとした表情の安室さん
それを無視してずかずかと玄関に向かい
部屋を出た
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