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【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】

第2章 出会い




何が何だかわからない現状を
脳で理解しようにも
理解が追いつかなかった


なぜ目の前にあの沖矢昴がいるのか


やっぱり夢でも見ているのだと
思いたいものの
掴まれた右腕の痛みが
妙にリアルすぎて
これは夢じゃないと思わされる


中々腕を離してくれないし
頭の中パニックだし
相手の様子を伺うように
顔を見上げた


片目だけ開眼させた、
モスグリーンの瞳と視線が絡み合う


呼吸も忘れてしまいそう


その時再び沖矢さんが口を開く


沖「今、君は"赤井"と言いましたよね?」


私はハッとした


何がどうなってるのか理解できなくても
沖矢昴の格好をしてる赤井秀一に
赤井さんと言ってしまった事は
理解できる


姿を隠して生活をしている赤井さんに
私は貴方の正体を知ってますと
言ったようなもんだ


もしここが本当にあの
名探偵コナンの世界なら
疑いの目を向けられて
尋問される


どうしてこうなったかも
なんでこうなったのかも
理解できてない状態で
問い詰められたら
何て対応したらいいかわからない


とりあえずここから
逃げ出したい…


『…ぁ、あのっ…腕…痛いです…』


精一杯出した小さい声が
相手に届いたのか不安になる


沖「あ、申し訳ありません」


と言いながら直ぐに腕を離してくれた


その瞬間、私は沖矢さんに背を向け
ここ数年で一番いいダッシュをみせた


FBI相手に勝てっこないと
思いながらも全力疾走するが
体力もない為すぐに息が上がる


いくつもの曲がり角を曲がり
人っ子ひとりいない細い道で
両膝に両手を置き
前かがみになりながら肩を揺らす


『はぁ…はぁ…も…走れない…』


と呟いた瞬間
後ろから左手首を掴み上げられ
お腹辺りにしっかりとした男性の腕が回ってくる


『あっ…』


沖「…逃しはしない」


耳元で囁かれ不覚にもドキッと
胸が高鳴ったのを感じる




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