【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】
第69章 おやすみ、ティフィン
ティフィンを組織から
離脱させると言う名の
一度秀一さんが一度やっている
死んだフリ作戦は成功だろう
海に捨てた血糊入りの防弾チョッキは
FBIの人が後々回収した
これで一安心。
工藤邸で身を潜めて
元の姿に戻ったら
ベルモットにさえ遭遇しなければ
大丈夫だろう
この時はそう思っていた
ーーーーーーーーーーーーーーーー
あれから秀一さんは
FBIの仕事で忙しそうにしていた
長時間留守にする事も多く
私は誰もいない静かな書斎で
読書ばかりしていた
そんなある日の夕方
退屈だ…
先程から書斎のデスクに置かれていた
組織から配布されたパソコンが
視界にチラつく
秀一さんが居ない時は
触っちゃダメって言われたけれど…
何故だか嫌な予感がする
ベルモットは本当に
ティフィンが死んだと思っているんだろうか
私の脳は瞬時に
最悪のパターンを想定した
体は自分の意思を無視して
勝手に動き
パソコンを起動させていた
私が生きて、ここで身を潜めている事を
何らかの方法で知っていたら…
そう考えると怖くて仕方なかった
パソコンを起動させると
メールボックスの中に
一通の未読メールが入っている事に気付いた
心臓が早鐘を打つ
冷や汗が額を流れる
カチリと音を立てメールを開き
文章を目で追う
『…ベルモット…!』
内容は、指定場所に
今日の午後18時に来るように
書かれていた
来なければ私と関わりのある
人物を順に始末していくと
まさか…そんな…
時計を見れば17時を過ぎた所で
私はメールに添付されていたマップを見て
指定場所を確認すると
慌てて家を飛び出した
やっぱり私が死んでいないと
ベルモットは気付いていたんだ…!
守らなきゃ
何とかしなくちゃ
秀一さん…
ごめんなさい…
.