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【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】

第61章 和解




張り詰めた緊張感も
嫌な圧迫感も無い
穏やかで暖かい空気が流れる


赤「葵、靴はどうした?」


そう言いながら
体をふわりと抱き上げられる


『走って来る時に
脱ぎ捨てちゃいました…』


赤「安室くんの為に
そんなに必死だったのか…妬けるな」


『だって…秀一さんの事は
大丈夫って信じてましたから
それより、安室さんの
メンタルの方が気になります…』


しゃがんだままの安室さんの方に
視線を移すと、
何処か遠くの方の見つめながら
タバコを蒸かしていた


安「…あー、やっぱり腹立つな…赤井」


そう愚痴を零しながら
赤井さんが持っていた携帯灰皿に
タバコの火を消して
急に立ち上がる


安「赤井、今日一日葵さんを
貸してくれませんか?」


赤「断る」


安「じゃあ葵さんに聞きます…
今日一日僕の側に居てくれませんか?」


『安室さん…』


そう言いながら私は
安室さんの方に片手を伸ばした


赤「こら、葵は
安室くんを選ぶと言うのか」


安室さんは伸ばした手を握ってくれて


『皆んなで帰りましょ?工藤邸に』


安室さんを一人にするのは
少々気が引けた


かと言って
安室さんと二人きりになると
秀一さんは怒るから
それもダメだ


となると、
三人で一緒に工藤邸に
帰るという選択肢しか
残されていなかったのだ


安室さんも
私の体の事気になっているだろうし
私も安室さんと
一度ゆっくり話をしたいと
思っていた


今までは隠し事が多過ぎたんだ


少しだけ肩の力が抜けたような
そんな気分だった














ーーーーーーーーーーーーーーーー


赤と白の二台の車は
工藤邸より少し離れた場所に停めて
そこから歩いて帰って来た


と言っても私は秀一さんに
抱き上げられたままで。


家の中に入ると
安室さんは小さく「お邪魔します」と
挨拶をする


安室さんをキッチンとダイニングが
一緒になった部屋に通すと
秀一さんは私を抱えたまま
浴室へと向かった


赤「先にシャワーを浴びてくるといい
着替えは後で持ってくるから」


と床に降ろしてくれた



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