【R18】Morning Glory Fizz【赤井秀一】
第59章 作戦
その時、ガチャと書斎の扉が開く
勿論この家には
私か秀一さんしかいない訳で…
赤「…俺が側にいない時に
パソコンに触るなと言っただろう?」
『…ごめんなさい…でも…』
歩み寄る秀一さんの顔を見れなくて
私は俯いた。
ギュッと手首を掴まれて
引っ張られる
そのまま秀一さんの部屋に
連れて行かれた
ベッドに座らされて
秀一さんも隣に腰掛け
タバコに火を付ける
赤「葵は何もしなくていい
そう言ったはずだが?」
『…でも…』
赤「でもじゃない
大人しくしていてくれないか」
強い口調で言われる言葉が
心に刺さった
私を思って言ってくれてるのは
重々承知の上だ
でも、大人しくしているなんて
出来っこない
『…嫌です
私も…役に立ちたい』
秀一さんは煙を吐いた後
こちらを向いて言葉を放つ
赤「葵の気持ちは
分かっているつもりだ。だが…」
『…分かってない
秀一さんは分かってない』
秀一さんの言葉を遮って
言ってしまった言葉に
直ぐに後悔した
そんな事を言いたかったんじゃない
赤「葵…」
『…ごめんなさい』
私は立ち上がって
部屋を出ようとした
後ろから引き止める声は無くて
そのまま部屋を出て
自分の部屋に入ると
倒れる様にベッドに突っ伏した
何か役に立ちたいのに
何も出来ない気持ちや
言うつもりのない言葉を放って
秀一さんを傷付けてしまった事
組織が絡んで焦る気持ち
そんな自分が嫌で
腹立たしくて仕方がなかった
様々な感情は
涙に変わって溢れ出した
ダメだな…私
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